個性とは何か。

個性とは、人と変わった事をする事だ。

僕は、ずっとそう思っていた。

個性的でいたかった。
変わってる人だと思われたかった。
いや、天才だと思われたかったんだと思う。





小学生の僕は、毎日変な顔をしていた。
(説明は出来ません。)

毎日、周りに気味悪がられていた。
女子なんて【芦名にキモいって言おうイベント】を毎日、開催していた。インカムも付けずに、よく仕事を回してた。すごいチームだね。褒めたい。




中学生の僕は、めちゃくちゃ女の子に告白させてた。
(説明しますね。)

要は、”モテる”を演出したかった。
気になってる子が出来たらすぐに、告白まではいかない「好き」を伝えてたし、
(給食ん時にわざわざ席移動してご飯食べたり、毎日メールしたり)

恋愛盛りの中学生女子は、”恋愛”と”告白”に飢えていた。そこを狙った。

恋愛のペースをドラマ以上に最速まで持っていき、いつでも告白しても違和感ない環境に持っていく。

結果、中学生のASHiNAは、1年間で30人の女子に告白させていた。
(その後、認定チャラ男として、学校中から嫌われるのは、内緒。絶対、内緒ね。)




高校生の僕は、部活をサボった。
(説明不要。いやちょっとする。)

天才アメフト慶応BOY高校生の兄、芦名 佑介(今は、芦名勇舗)(当時のmixiネームは、ASHINAX)が、主将だった。頑張っていた。

でもここは、あえて俺は部活をサボって注目されよう。そうしよう。




大学生の僕は、チャラかった。
(中学ん時もじゃね?)

ダンスサークルに入り、お酒も弱いのに、合コン三昧。女の子をお持ち帰れていたかと言われれば、そうでもない。

とにかくアクセサリーとして、合コンをしていた。女の子にモテてるフリをしていた。
(えだから中学ん時もじゃね?)




NSC(吉本の養成所)の僕は、学歴を掲げた。
(は?)

「慶応だからお笑いも出来まっせ。」
を演出するために、面白い相方とたまたま組んで、同期に対して偉そうにしていた。




長々と、学生時代の僕を紹介してきましたが、どーですか?ウザいでしょ?笑

そうなんです。
全ての原因は、
「個性的(天才)だと思われたいから。」

嘘もつく、変わった行動、見栄、プライド

アメフトじゃだめだ→ダンス
ダンスもだめだ→お笑い
お笑いもだめだ→?

えっもうないの!?
どこ行けば、天才になれる?
楽して、誰かにチヤホヤされる?
あーー、どうしよう…。


天才は、そんなんじゃない。
楽して、チヤホヤなんかされない。

じゃあ本当にどうすればいいんだ!

そんなの簡単だ。
個性的にならなくていい。
第一、「人と変わった事をする」のは、個性的ではなかった。




おいっ!!じゃあ個性ってなんなんだよ!!




それは、就活中にたまたま見つかった。

僕は、当時お笑い芸人3年目。
コンビを解散して、ピン芸人をやっていた。
(今みたいな感じ)
そんな時、ASHINAXから電話が掛かってきた。

A「お前、アナウンサーやれよ」
a「は?」
A「お前目立ちたいんだよな?テレビ出たいんだよな?だから芸人やってんだろ?」
a「そ、そうだよ」
A 「芸人になってもテレビ出れてねーだろ?でもアナウンサーってなった瞬間にテレビ出れんだぞ?」
a「おぉーー!!(確かに…)」
A「どうすんだよ?」
a「やりまっす!!」

クソ馬鹿。芸人なめすぎ。アナウンサーなめすぎ。社会なめすぎ。視聴者なめすぎ。

周りの芸人に辞める事を伝えると
「何言ってんの!?笑」
「無理に決まってんじゃん!!笑」

そこで、ASHiNAは、
「(あなたが想像している5倍のドヤ顔で)いや、無理とかじゃなくてさぁ〜俺…アナウンサーになんのよ。なれるとかでもなく、なるのよ?(ここでタバコの煙吐き出す。)」

当時のASHiNAの事をレインボーの実方は、
「全然、ぶん殴ってよかった。俺あん時、なんで芦名君の事、ぶん殴んなかったんだろう」
と語る。後悔してるくらいだ。

でも、僕は、ワクワクしていた。
だって、テレビに出られるんだもん。


兄の紹介で、激スゴアナウンサースクールを紹介してもらい、入学。

滑舌が悪かった為、(早口がカッコいいと思ってた。今もそうだけど)毎日、ニュースをチェックし、ニュース原稿読みの練習をした。
3ヶ月毎日やっていた。

そんな時、大阪の放送局の3次面接の案内が来た。大阪まで行き、面接だけ。
噂では、この次が最終らしい。

面接で、自分をどう出そう。
個性だ。個性的な所を出せれば。
よし!変わった事しよう!


僕は、大阪で気になった人を片っ端からナンパする事にした。
(頭悪すぎ。)

ただ工夫して、男も女の子もどっちもだ。
【ナンパ=アナウンサーのインタビュー】
の理論で、ナンパで大阪を知り、面接で話そうと。



そこで、1人の女性と出会った。

彼女は、見た目が黒木瞳さんのように美しく、艶やかなショートボブで、オーラのある20代後半に見える素敵な女性だった。

年齢を失礼ながら、伺うと…38歳。
道頓堀で、しっかりとした標準語で 
「うぅっっっっそっ‼︎⁇嘘だっぁっ!!!」
と大声でハッキリと言った。
毎日の原稿読みの成果が出た瞬間だった。

んで、職業を聞くと書道家らしい。

はい。勝ち確。内定あざまる。
こんな人の話すれば、テレビ局の面接で即採用、即プロデューサーになれるっしょ?
しかも、この方、お綺麗だし。あわよくば、イチャイチャ出来るかもしんねーし!

くらいの気持ちで僕はいた。

僕の就活事情と面接への作戦を話すと、彼女は喫茶店で話そうと快く僕を受け入れてくれて、快く色々話してくれた。

そこで最後に聞かれた質問が僕の価値観をぶっ壊すんだ。



「個性ってなんだと思う?」
「えーっと、人と変わった事をする事です!」
僕は、この時までずっとこの感覚だった。

小学生で忌み嫌われ
中学生で女の子の敵になり
高校生で部員全員から嫌われ
大学生でサークルみんなに変人扱いを受け
NSCでぶっちぎり嫌われていた、のにだ。

僕は、ずっとこの感覚だった。

彼女は言う。
「ちょっと違うかな!笑」
優しい微笑みだった。







「個性っていうのはね?
大好きで尊敬する人の事を真似て、真似て、真似て、真似て、真似て、真似て、真似続けて、それでもまだ真似を続け、完璧に真似切った!!と思った時に、ポロっと落ちた物が個性なんだよ?」








わりぃ。度肝抜かれたわ、、
声が出なかった。
今までの人生が吹っ飛んだ。


人と違うが正義!=個性!
の僕とは、真反対の意見。


ナンパしてよかった。
心からそう思った。


彼女は、有名な書道家のお弟子さんで、なかなか賞が取れなかったらしい。
ただ、その有名な書道家さんが好きで好きで大好きで、自分の出す作品以外の練習は、その人の字を模倣しまっくっていたそうだ。

そして、僕とお話する2年前、36歳の時に、全国の書道の大会で最優秀を取った。







個性とは何か。
それは、真似る事から始まる。
終わらせちゃいけない。
真似つくすんだ。

僕は、4日前に、生まれて初めてブログを始めた。
何故なら、中田敦彦になりたいからだ。
何故なら、西野亮廣になりたいからだ。
何故なら、芦名勇舗になりたいからだ。

「深い。エモい。の言葉で世の中の事を片付けるな。考えなくなる。クリエイティブの終わりだ。」と誰かが言ってた。

天才。の2文字で片付けちゃいけない。
すごい。の3文字で諦めちゃいけない。
 
真似出来ないを真似るんだ。

そして、個性をポロっと落とすんだよ。ASHiNA!


「好きな人を好きって言って何が悪い。否定出来るもんならしてみろ。」


PS. ちなみに大阪の放送局は、3次で落ちました。理由は、滑舌が悪いから。そりゃないぜ

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