嘘じゃないお芝居。

中学生の僕は、
大好きな彼女と”嘘”を観に行った。



それは、
世界の中心で、森山未來が愛を叫ぶ映画。

そこは、世界の中心じゃないし、
森山未來は、高校生じゃないし、
長澤まさみと本当は付き合ってないから愛なんてないし、全部”嘘”だった。

けど、僕は泣いた。
“嘘”に泣いた。










大学生の僕は、
大好きな彼女と”嘘”を生で観に行った。

生まれて初めてミュージカルを観た。当時付き合ってだ彼女が舞台役者で、
「凄いのを観せてあげる!」
と言われ、有楽町の劇場に足を運んだ。

中世ヨーロッパを舞台に、彫刻家ミケランジェロの半生を描いてた作品だった。
テレビドラマで見たことのある女優さん、俳優さんもちらほら。

でも、
舞台があるのは中世ではなく有楽町だし、
ミケランジェロはもう亡くなってるし、
また全部、”嘘”だった。
けど、感動した。すごく楽しかった。







ドラマや映画を
「どうせ嘘だし。」と片付ける人がいる。

それを、
「夢がない。」と否定する人がいる。


人は、何か捉える時には、
こだわりを持っていたいのだろう。

何かを評論する時に、その意見が
自分の考え方や見られ方に影響する事を、
生活の中で勝手に知るのだろう。









“嘘”でもいい。

自分が生み出す感情は、本物なのに、何か感動がそこにあれば、嘘でもいいんだと僕は経験から学んだ。












けど、今回の
おしゃれ紳士さんの公演のおかげで、
もうちょい奥の考え方が学べた。







「“嘘”なんだけど、”嘘じゃない”が良い。」



おしゃれ紳士さんの今回のお話の設定は、
控えめに言っても無茶苦茶だ。笑

ルパンとか出てくるし。
マネー形警部とか出てくるし。
んでめっちゃ踊るし。

訳わかんない。

けどね、パワーがある。
そこには確かに”人”がいる。

何故なら、
演者が本気の感情を持って、
本気で踊って、本気で演じてるから。


正直、僕はめっちゃ芝居が下手だ。
ってかよしもとで出てる人のほとんどが芝居が下手だ笑笑


けど、本気なんすよ。パワーあんすよ。





みんな違う人生を生きてきた。

松下は、ガッツリサッカーしてきて何人制かのサッカーで金メダル獲ってるし、
遊佐さんなんて、超お笑い人間だったのに。今では俳優さんで大活躍。
ツネさんは、2700としてキングオブコント準優勝してるし、有名人だし。


皆さん、
1人1人の人生でしか経験出来ない

喜びだったり、
殺意だったり、
悲しみだったり、
焦りだったり、
を持っている。


だから、
そこにあるその表情や
そこにあるその動きは、本物なんですよ。










でも、嘘なんですよ笑
だって、普段から嬉しくて悲しくて踊る人なんていないでしょ?笑笑





まとめると、

設定は、嘘でも、
舞台に上がる人間の人生は、本物なんです。


だから上手に嘘がつける。
本物がないと、嘘に価値はないんです。


だから、僕はセカチューで泣けた。
だから、僕は中世の舞台が楽しめた。


これは、映画ばっか見ても分からなかった。
映画好きの人から言われて、思うことはあったけど、心臓を突き抜かれるほどの納得がなかったという意味で分からなかった。

生な舞台だからこそ、
西川康太郎さんの演出があったからこそ、
学べたと思う。

それだけじゃない。

マンショさんの優しさがあったから、
キムさんをイジって、池田さんが笑ってくれるから、ヒコヒコさんが器用さがあったから、ザキさんの肉体があったからでもある。



要は何が言いたいかというと、
僕は、おしゃれ紳士のファンになりました。



本日、千秋楽。
13時から
17時から
神保町花月です。
観に来てください。

僕に連絡くれれば、チケット用意しますので!

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