“お願い”は、人で変わる。
「荷物を取ってきてくれないか?」
という言葉を、
嫌いな人から受け取ると”命令”になる。
好きな人から受け取ると、”お願い”になる。
昨日、同期の芸人のそいつどいつの単独ライブを観に行った。
僕らの同期には、おばたのお兄さんを始め、ゆりやん、ガンバレルーヤ、レインボー、ひょっこりはん、ラニーノーズ、濱田祐太郎など、売れっ子モンスターばかりいる。
他事務所の同期では、トンツカタン。
その中でも、センス抜群、独創的なのに、
バカバカしくもあり、角度も鋭い。
けど、演じる刺身の明るさと松本の冷徹さで、その緻密さを感じさせないネタを量産するコンビ。それが、そいつどいつだ。
そいつどいつ
(左)松本竹馬
(右)市川刺身
まず、芸名がセンスある。
竹馬と刺身だなんて。
昨日の単独ライブは、最高だった。
前回も、前々回も最高だった。
その1時間が最高すぎて、あまり覚えてない。
観ている人が印象に残す作業をせず、
身体全体で、その雰囲気を感じていたくなる、過去の自分が羨ましくなるほどの60分を毎度提供している。
セリフめっちゃ固まってなかったけど笑
火事のネタが最高だった。
刺身のボケも好きだけど、松本のとぼけたボケが個人的に好きだ。
松本は、NSCの養成所の頃から憧れてる。
レインボー ジャンボたかお。
元キンミライ さしだ。
そいつどいつ松本。
この3人は、0年目の頃からめっちゃくちゃ尊敬していて、それぞれ真似できないお笑い感と表現を持っていて、そのどちらも芯が通ってるのが、魅力的だ。
個人的に感想だけど、
ジャンボは、ドラマ好き。
大きな体格の割に、ロマンチストな所もあり、ドラマの主人公のような熱さがある。
人間的にキラキラした物の話をさせたら、横に出るものはいない程、好きなモノ、興味のある話が上手い。聞ける。想像できる。
さしだは、アホ過ぎる。
丸坊主なのに、ナルシストで、女好きで、酒大好き。自分で目標を立てたモノを何回も叶えて来れなかった。人のダメな所が全部詰まったうんこ人間。
けど、そのまっすぐなアホが信頼出来る。瞬発的な発想とお笑いの美学は、確かなモノがあって、本当に辞めないで欲しかった。今すぐ復帰してほしいくらい。
そして、
松本は、ジャンボと佐支田の2人に比べ、外見的な面白さこそないが、2人の良いところ取りの才能人間。更に、知的がプラスされているから、文句のつけようがない。
唯一、意味不明だったのは、
NSC入学前に書いていたネタの本数が108本。
煩悩の数のネタを書いていた。
なんか理由は忘れたけど、
謎なこだわりとかが強い変な男の子。
peep
というアプリで、無料で、松本の才能に触れられるから、是非読んで頂きたい。
そんな松本の相方の市川刺身。
こいつがまたすげぇ奴で。
昨日の単独には、255人ものお客さんが
そいつどいつ第3回単独ライブ
「あいつによろしく」
を観に来たんだけど、その内100人以上が、
市川刺身の手売りで買った人達だ。
これまじで凄いことなんすよ?
刺身は、100人と実際に会って話して、チケットを買ってもらってる。
けど、
話した全員が買ってくれる訳じゃないんですよ?90%の確率で、売れないんです。
それでも、”来て欲しい”
刺身は、1ヶ月以上の間、毎日無限大に来て、手売りをしていた。
毎日です。
買ってくれるかどうかなんてわかってない。
なのに、行動に出る。
「来て欲しい」という気持ちが強く、そこに嘘がないからだ。
※刺身本人がどう思ってるか、僕も分かりません。ただ、そういう印象を強く受けました。
だから、刺身に会う度に、僕は
「今日は、何枚売れた?」
と聞いてた。
その度に刺身は、
「今日は○枚買ってもらったよ!」
「今日は、まだ1枚も買ってもらえてない。」
と「売った!」という言葉を使わなかった。
「買ってくれた」と。
あくまで、
”お金を出して、来て頂く”
ことを大切にしているのだろう。
こんな丁寧で腰の低い人間だから、
あそこまで観ている人を楽しませられるのだろう。
そして、刺身の手売りには作戦があって、
「チラシは表裏。裏には読めるもの。」
という奴。
「チラシって普通いらないじゃん?
でも、要るものにしたくて、意味のあるものにしたくて、後ろに文章載っけたのよ。そしたら、ライブ前だとライブが始まるまで、ライブ終わりだとお目当ての芸人さんを待ってる間、それ読んでくれるのよ!」
ちょーーー頭いい。
やはり、気遣いが出来て、優しい奴は、
頭がいい。
僕は、そっこう、パクった笑笑
僕も前回の漫才ライブのチラシに、表には写真、裏には今やってるアパレルの#8EE (びー)のコンセプトを載っけた。
全部で500枚以上チラシ配って、
実際にライブ来てくれる人もいれば、
服を買ってくれる人もいた!
漫才の中で、 8EEの話も出たので、
「チラシの裏に書いてあった文章と関連するネタがあって、面白かった!」
という意見もアンケートで頂けた。
最高。
そんな体験をさせてくれた刺身に
昨日お使いを頼まれた。
普通同期に、
お使い頼まれるのは、ちょっと嫌だ。
「後輩に頼めよ」
って思ったりするもんなんだけど、
刺身に昨日頼まれたとき、全く嫌な気がしなかった。
お願いは、
嫌いな人から受け取ると”命令”になる。
好きな人から受け取ると、”お願い”になるし、その人からお願いされたら嬉しいし、叶えてあげたくなる。
別に、僕が
「頑張ってる奴、認められるアピール」
をしてる訳じゃなくて、
純粋に
「何かを一生懸命やっている人の事は、応援したくなるし、応援する事が嬉しかったりする。」
ってことに気付けた。
お使いついでに、アパレルショップ見回って、勉強も出来たし、製作意欲もあがり、実際にアイディアも出せてる。
んで、そいつどいつの単独終わりに、僕自身のライブがあったんだけど、そのライブもすげぇ楽しく出来た。
久しぶりに1日の最初に良いことが起きて、
そのまま良いまま1日が終わる素敵な日だった。
そこまで考えて、演出していたのなら、
やっぱり松本は天才なのかもしれない。
そいつどいつの初単独ライブでの集合写真
PS.レインボーとのユニットコントライブ楽しみすぎる。
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