サウナは、合法ドラッグ。

「地獄を体験していない者に、幸せを語る資格なんてある訳がない。」

by ASHiNA







僕は、銭湯が好きだ。
特に、水風呂が大好きで、水風呂にスパーーンっと入ってから熱いお風呂にぬくぬく浸かるのが最高に好きだった。

昨夜までは。









6/25(火)のライブで、
後輩のネイチャーバーガー笹本君と漫才をさせてもらえる事になり、今日はその初めてのネタ合わせだった。

僕は、なるべく楽しくネタ合わせがやりたいので、サウナでやることを提案してみた。

というのも、笹本がサウナに最近ハマっているというのを知っていたからだ。

「いいですね!サウナでやりましょう!」

ノリノリで応えてくれた笹本に、僕がよく行く武蔵小山の銭湯を紹介してみた。

「行ったことないんで、ここにしましょうか。」

なんかそんな乗り気じゃなかった笑

それもそのはず。

渋谷から20分。
しかも目黒線に乗り換えなきゃいけないから、行くまでちょっとめんどい。


僕も自分から提案したはずなのに、2人してめんどくさそうに歩みを進めた。

んで電車に乗り込んですぐに、笹本が”サウナマップ”のようなアプリを使って、その店を調べ始めた。

サウナマップには、内装の雰囲気が入り口から浴槽の細部に至るまで、google earthのように一望出来る機能があり、それを何度もスクロールする笹本の顔は徐々に緩んでいった。

「ちょっとここ、整ってるかもな!!!」

※笹本の言う”整っている”は、”最高”とかそういう意味らしい。


というのも、僕の紹介した銭湯では、

“外気浴”

と呼ばれる入浴方法が完璧に出来るらしい。



外気浴というのは、サウナで温まった身体を水風呂で冷やした後にやる入浴方法で、露天風呂に入らず、備え付けの椅子に座り、”外気を浴びるだけ”というシンプルなものだと教わった。

左側にある椅子に座って、ぼぉーっとしなきゃいけないらしい。喋ってもダメらしい笑










「え?それ本当に気持ちいいの?」
純粋に思ったことを言ってみた。
















「じゃあ本当のサウナの入り方教えますね。」













いや、ネタ合わせは?
















現地に到着すると、サウナマップで隅の隅まで調べ尽くした笹本のテンションはMAXになっていた。



「まじで、どうにかなっちゃうかもしんねェ!」
超可愛い子を見かけた時のように、
銭湯の外観を見た笹本は、そう言った。




今回、お邪魔したのは、
武蔵小山にある清水湯という銭湯だ。



入浴料は、460円。
サウナはプラス400円。
至って、リーゾナブルだ。

さっそくお会計を済ませて、脱衣所へ。

そこで、服を脱ぎながら、
笹本流サウナのルールを教えてもらった。

⭐️サウナのルール〜笹本流〜

❶サウナの1番上に座って、10分耐える。❷汗を流し、水風呂に目を閉じて1分入りながら深呼吸。

❸5分外気浴。


これを3セット。


サウナは、大抵このような階段みたいな作りになっており、上に行けば行くほど熱いんです。それは、僕でも知っていた。

そして、
そのあとの水風呂が気持ちいい事も。

けど、笹本曰く

「外気浴が1番気持ちいいっす!!」

らしい。









さっそく身体を洗い、サウナへ。

普段、友達とサウナに行く時は、ダベって熱くなったらテキトーに外出て…って感じだったんだけど、笹本との場合は会話はほぼなし。熱さに耐えるのみ。楽しくない。



笹本は、真剣な顔で、
「あちぃ…」
と隣で唸ってるだけだった。









サウナの中の10分は、意外に長く、辛い。
言わば、地獄だ。

もう10分経っただろ?と思って時計を見ると、3分しか経っていない。

「あとこんな辛い時間を今の2回分も過ごさないといけないのか!?」

と考えただけで、熱くなるし、考えなくても熱い。話しかけようにも熱い。とにかく熱いんだ。










ようやくその地獄の10分を乗り越え、僕の大好きな水風呂へ。


もうこれがちょー気持ちいい!
僕の元々好きなやつだ!
けど、いつもより長くサウナに入っていたせいか、いつもの数倍気持ちよかった!


けど、まだ終わりじゃない。

外気浴だ。
にわかに信じがたい外気浴。


水風呂を1分であがり、扉を開け、石畳を歩き、露天風呂に向かった。

風呂には、目もくれず、1席だけ空いている椅子の前でズカズカと向かい、笹本が「どうぞ!」とエスコートしてくれた。


でも、
隣の椅子には裸のおっちゃんが座っている。






昔からなんか嫌だった。


外気浴なんて言葉は、知らなかったけど、この椅子は、よく見かける。

んで、おじちゃんがよくそこでタオルも敷かず、生けつのまま座り、「あぁーーーー!!!」って気持ちよさそうに鳴いているのを何百回と、子供の頃から見てきて、

「うるせーし、ケツ汚ねぇなー!」

ぐらいにしか思っていなかった。




だから少し抵抗はあった。
けど、笹本は、真剣な眼差しで僕を椅子に座らんとせんとしてる。


圧に負け、椅子にただ座っていると、1アドバイス。
「全身の力、全部抜いて、目を閉じてください。」



分からない新しいことは、言われた通りにまずやってみるのが僕の良いところだ。



とりあえずやった。


すると、変な感覚だ!
体験した事がない!

気持ちがいい!!

けど、何か感覚が掴みそうで掴めない。


目を開けると、
あっという間に5分ぐらい経っており、笹本が目線だけ送って、うなづいてきた。


わかるよ。
と言われてる気がした。

言えばいいんだけど笑




そこで素直に謎の感覚について聞くと丁寧聞いてみた。


「頭がグルングルンしたでょ?そのままでいいんですよ!胸がドクンドクンしてきて、喉が潤ってたら、いいです。」


全部わかるような、わからないような。


けど2セット目からは、全部わかった。

笹本の具体的な体験から出た表現に助かり、なんとなくそちらに寄せられた。



頭がくらっくらっしているのが異常に気持ち良かった。

サウナは暑いけど、こんな幸せが待っているなんて知りもしなかった!!


それを笹本に言うと、
「魅力が伝わってうれしいっすわ!」

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